失業保険とは、退職した後の再就職支援を目的として給付される手当のことです。
受給資格を満たしている人であれば、申請することによって職を探している期間も給料の45%〜80%のお金が支給されます。
そんな失業保険ですが、一般的には会社員だけが受け取れる制度というイメージが強いと思います。
起業した場合は受給資格が失われてしまうのでしょうか?
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起業に失敗した場合、失業保険を受け取れるの?
結論から申し上げると、起業に失敗した場合に失業保険は受け取れる可能性があります。
2021年12月に、厚生労働省が会社員が起業しやすい環境整備を目的として、制度方針を変更しました。
2022年7月1日より、失業保険の受給期間の項目に「起業後廃業の特例」が追加されたのです。
具体的には、以下のような制度内容に変更されました。
離職後に創業した人は失業手当を受ける資格を最大4年間持ち続けられる
今までも起業して失敗しても、1年間であれば失業保険の受給資格を持ち続けられましたが、今回の改正によって最大4年間にまで伸びたということですね。
恐らく働き方改革の影響などで個人事業主やフリーランスとして活動する人の割合が増えたことが関係しているのでしょう。
昔の制度内容では廃業してから1年ではなく、失業(離職)してから1年間という条件。
その条件では受け取れる人がそれほど多くありませんでしたから、利用できないという多数の声を受けての改正だと思われます。
失業保険の受給資格
失業保険は誰でも貰える訳ではなく、ある一定の条件を満たしている人のみ受け取ることができます。
失業保険を受給するためには、主に以下のような条件が設けられていますので、全てあてはまるかどうかチェックしてみてください。
- 失業状態にある
- 就職の意思がある
- 雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上ある
基本的には会社員として一年以上勤めた後にやむを得ない理由で退職した場合は受け取れる可能性があります。
(自身が受給する資格があるかどうか詳細を知りたい場合は、ハローワーク等に問い合わせてみましょう)
また、以前は上記の資格を満たしていても、退職後すぐに起業した場合は失業保険はもらえませんでした。
しかし、制度改正によって起業後に事業が失敗してしまっても、失業申請をすれば失業保険が受け取れるようになっています。
上記の要件を満たしていた場合は一度申請のために相談してみましょう。
失業保険は最大どのくらいまで受給できる?
失業保険の受給期間についてですが、退職理由が自己都合によるものか、会社都合によるものかによって期間が異なります。
以下の表に自己都合で退職した場合の受給期間と、会社都合で退職した場合の受給期間についてまとめましたので、参考にしてください。
自己都合による退職の場合
被保険者であった期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 | ||
区分 | 全年齢 | なし※1 | 90日 | 120日 | 150日 |
※1:特定理由離職者の場合のみ、被保険者が6ヶ月以上あれば90日の受給資格がある
会社都合による退職の場合
被保険者であった期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 | ||
区分 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ー |
30歳以上35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | ||
35歳以上45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | |||
45歳以上60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | ||
60歳以上65歳未満 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
雇用保険の加入日と会社に入社した日は同じですので、入社からの期間が1年以上あれば、基本的には最大90日分まで失業手当を受け取れると考えて良いでしょう。
再就職手当についても覚えておこう
失業手当の他にも再就職手当という制度があります。
再就職手当とは、早期に再就職をした場合に手当が支給される制度のことです。
失業手当が再就職先を見つけるまでの間で受け取れる手当であるのに対し、再就職手当は離職から早期に再就職をしても受け取ることができるお金です。
下記のように受給条件はありますが、こちらも覚えておくと役に立つ時が来るかもしれませんね。
- 申請は原則、再就職後から1ヶ月以内に行うこと
- 残りの給付日数が失業保険を貰える全日数の1/3以上残っていること
- 待機期間の後で失業認定を受けていること
待機期間については、会社都合・自主都合にかかわらず退職後7日間と定められています。
この期間の間に起業していた場合は受給資格がなくなってしまいますので、起業は待機期間の後に行うのが望ましいですね。
まとめ
今回は起業に失敗しても失業保険は受け取れるのかについて解説いたしました。
いかがでしたでしょうか。
起業に失敗しても失業保険や再就職手当を受け取れる可能性があります。
制度改正によって受給資格を持ち続けられる期間が退職後から1年間ではなく最大4年間に変更されましたので、受け取れる可能性は高まっていると言えるでしょう。
いずれの制度も困った時には支えになってくれるものなので、ぜひ覚えておいてくださいね。ただ、申請期限がありますので忘れずに申請するようにしてください!