長年、新規開業率の低調に悩まされている先進諸国。
中でも日本はその傾向が顕著です。
そのような現状を受け、政府は東京一極化集中の改善も図るべく、地方創生の流れを強化しています。
そして、その施策のひとつに「地域おこし協力隊」というものがあり、安倍前首相も地域の活性化が期待できるとして力をいれてきました。
そんな地域おこし協力隊、「名前を聞いたことはあるけど、いまいちよくわかっていない」という方も多いのではないでしょうか。
また「少しでも地域の力になりたい!」と地方起業を志す方もいらっしゃると思います。
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地域おこし協力隊とは?
地域おこし協力隊とは、都市で働く人が過疎地域などの地域に移住して、その名の通り地域を「興す」ための協力活動を行うことです。
総務省によって以下のように説明されています。
都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし協力隊員」として委嘱。
隊員は、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援や、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組み。
(参照)
説明にもある「条件不利地域」とは、簡単に言うと自然的、地理的な条件から経済発展が遅れている地域のことです。
地域おこし協力隊はそのような地域に移住して活動します。
地域おこし協力隊制度が開始された2009年の隊員数は90名ほどでしたが、安倍前首相が地域の活性化策として推し進めたことにより、10年後の2019年には、およそ60倍の約5,500人まで増加しました。
また、受け入れ自治体数も1,000を超えており、今後も隊員数は増加する見込みです。
隊員が起業支援を受ける方法はあるの?
都市で働いていたときに身に付けたスキルで起業に挑戦したい方もいらっしゃるでしょうから、地域おこし協力隊員として起業支援を受けられるかどうかは気になるところだと思います。
先に結論から申し上げると、隊員が起業支援を受ける方法は主に以下の3つがあります。
- クラウドファンディングや株式の発行など「出資」を受ける方法
- 地方銀行などから「融資」を受ける方法
- 国や自治体などから「補助金」を受ける方法
上記3つが、隊員が起業支援を受ける方法として挙げられますが、出資や融資などによる資金調達は利子がつきますし、返還義務があるということでリスクが高まります。
一方で、補助金は少々手続きの手間が掛かるものの、返還義務なしで資金調達できます。
起業後のリスクはなるべく抑えたいとお考えの方も多いでしょうから、今回は補助金を受ける方法に焦点を当ててご説明いたします。
まずは補助金の交付を受ける条件から確認していきましょう。
自治体によって、地域おこし協力隊員が起業支援を受けるための条件は異なりますので、個別に調べる必要はありますが、大枠の部分は似通っています。
地域おこし協力隊の皆さんが補助金の交付を受けるための一般的な条件をまとめると、以下のような条件が挙げられます。
- 任用期間が2年以上であること
- 地域おこし協力隊の任期終了の日から起算して前1年以内に起業する又は、地域おこし協力隊の任期終了の日を迎えた後から1年以内に起業すること
- 暴力団員でないこと
- 町税等の滞納がないこと
- 移住先の市町村内で起業すること
- 移住先の町の活性化に繋がる事業内容であること
他にも細かい条件はあるのですが、いくつかの自治体を比較したところ、上記のような条件が共通して見られました。
これらの条件を満たした上で、起業計画書や収支計画書といった資料を作成して申請を行い、審査を受けます。
そして、見事審査を通過すれば上限100万円の地域おこし協力隊起業支援補助金を受け取ることができます。
地域おこし協力隊の隊員として起業する際に気をつけたいこと
ここまで起業支援を受ける方法について解説いたしましたが、地域おこし協力隊に応募する前に知っておきたいことがあります。
それは、「ブラック自治体」と呼ばれる自治体が、地域おこし隊員の間で問題視されていることです。
例を挙げると、移住先として提供される住居が人が住める環境ではない劣悪なものであったり、地域おこし協力隊とは名ばかりで、地域に関係なくひたすら雑務をさせられたというケースもあったようです。
地域おこし協力隊の一員に加わりたいと考えていた方には、少しショックなニュースですよね。
しかし、最近では個人の体験記をブログに載せている隊員の方も増えてきましたから、面接などを受ける前にそれらに目を通しておけば、就任後「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔するリスクを軽減することができるはずです。
くれぐれも事前確認は怠らないように気をつけましょう。
まとめ
今回は地域おこし協力隊とはなにか及び、隊員が起業支援を受ける方法について解説いたしました。
地域おこし協力隊は、過疎地域などの条件不利地域でさまざまな協力活動を行い、地域経済の発展に貢献することを目的としています。
また、地域おこし協力隊員として起業支援を受ける主な手段としては「出資」・「融資」・「補助金」の3つがあり、今回は起業時のリスクを軽減するという観点から補助金に焦点を当てました。
不慣れな環境に戸惑うこともあるかもしれませんが、大きなインパクトを残すチャンスでもあります。興味のある方はぜひ挑戦を検討されてみてはいかがでしょうか。