近年、インターネットの普及や政府による起業家支援が充実してきたという背景もあり、起業を志す方が増えてきました。
「脱サラして起業したい！」「学生の間に起業したい」と考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし起業を熱望する人も多い反面、「うまくいかなかったらどうしよう」「失敗したらどうしたらいいんだろう、再就職できるのだろうか」と不安を抱えている人も少なくありません。
増えてきたとはいえ起業する人自体がまだまだマイノリティである中、起業に失敗して再就職となるとなかなか事例も見つからず、実際のところどうなのか気になるという声も多いようです。
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完全無料！起業に失敗したら再就職はできる？
結論から申し上げますと、起業に失敗しても再就職はできます。
「一度起業で失敗したような人間を採用する企業はあるのか？」と不安に思う方も多いと思いますが、声を大にして公表する人が少ないだけで起業に失敗してサラリーマンに戻るという事例は数多くありますし、そうした人を採用している企業も少なくありません。
もちろん有名大卒や新卒を優先して採用している大企業などに入ることは経歴上難しくなりますが、どこも採用してくれない・働き口がないといった路頭に迷うことはまずありません。
また、起業して従業員などを雇用した経験があれば、採用する側が求めている人材や欲しい答えが見えることが多いので、面接や採用試験などの場でも適切な回答をすることができ、スムーズにクリアすることができる可能性が高いです。
即戦力が欲しいなど、企業によっては社会に出たばかりで右も左も分からない人材よりもむしろ重宝される可能性があります。
起業に失敗し再就職したリアルな事例
結論として起業に失敗したあと再就職はできるとご説明しましたが、そこには
- 収入の壁
- 年齢の壁
- ワークスタイルの壁
が待ち受けています。
実際に起業に失敗し会社員として再就職を果たした男性Tさん(43歳)は、この3つの壁に苦しんだと語っています。
ここからはTさんのリアルな事例から3つの壁について解説していきたいと思います。
起業していた頃は売上から支出・経費を差し引いた分が自分の収入となるので、頑張れば頑張るだけ収入は増えますし、自分の好きに金額を設定することができます。
しかし会社員になると一定の給料しかもらえませんし、中途採用ということになれば周りの同年齢の社員よりも安い給料からスタートになります。
生活水準も落とさなくてはいけなくなりますし、まずこの収入の壁に苦しむ方が多いのだそうです。
次に年齢の壁があります。
20代・30代の起業の失敗はむしろ貴重な経験をもつ人材として特にベンチャー企業などから欲しがられ重宝されますが、40代、50代以降になってくると起業を失敗した経歴にかかわらず再就職が難しくなります。
また、もし再就職ができてもかなりの年下が上司になることもあり、起業していた頃のプライドが保てず、ストレスに感じる方が多いようです。
また、起業においては自分が決裁権を持ち船頭をきることができますが、会社員は会社の決定、上司の指示に従わなければいけません。
決まった時間に出社し、決まった時間に帰るなど、起業していた時のように自由なワークスタイルも期待できないでしょう。
このワークスタイルの壁も起業を一度経験した人にとっては耐えきれない大きな障害になり得ます。
これらの現実を真摯に受け止め、1から会社員として再スタートを切る覚悟があれば、起業に失敗した後の再就職もかなえられるでしょう。
「起業に失敗した後再就職ができない」という話があったとすれば、企業側に拒絶されたという理由ではなく、自分自身の問題であることが多いのです。
自分自身が再就職、会社員としての再起を受け入れることができれば大丈夫です。
起業に失敗して自己破産した場合は再就職できるの？
起業に失敗しても貯金など自己資金を溶かしてしまったというだけであれば、痛手ではあるものの再就職において大きな障害ではありません。
しかし銀行などの金融機関から融資を受けていて、起業に失敗し、借金が残った、支払いができず自己破産したという場合は少々勝手が違います。
起業に失敗して自己破産した場合は再就職できるのでしょうか？
結論から申し上げますと、自己破産したケースでも再就職はできます。
自己破産をしたかどうか会社側が調べることは基本的にはできないからです。
(官報などの自己破産の広報物に掲載されるため、それを調べられるとバレることはあります。)
犯罪の前科は履歴書などで知らせる義務がありますが、自己破産については知らせる義務も隠したことを罰する法律もありません。
そのため、自己破産の経歴は知られることなく就職活動ができますし、採用には原則影響しません。
ただし、自己破産したという経歴は信用情報に登録され、いわゆるブラックリストとして取り扱われますので、そうした信用情報も確認するであろう金融機関や公務員などの採用においては調査されて弾かれてしまうこともありますのでご留意ください。
まとめ
今回は起業に失敗したら再就職できるのか？厳しい現実を踏まえたリアルな事例をご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。結論としては起業に失敗したとしても再就職は問題なくできます。
しかし自己破産している場合は金融機関や公務員の仕事には就けなくなる可能性が高いです。
また、起業していた頃の生活と比較してしまい、収入やワークスタイルの違いに苦しむことや、年下が上司となるストレスに耐えられないといったケースもあります。
これらはあくまで自分自身の気持ち次第、覚悟次第で乗り越えられる問題ではありますが、留意しておくと良いでしょう。
