お客様との心の距離を近づける上で重要な雑談力。
売れている営業マンはトーク力があって、お客様と流暢に会話しているイメージがあると思います。
しかし、「何を話したらいいかわからない」など、雑談に対して苦手意識を持つ方が多いのも事実。
雑談をするのが苦手な営業が上手く雑談するには、どんなスキルを身につければよいのでしょうか?
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営業で問われる雑談力とは?
雑談というとおもしろおかしく話して場を和ませたり、当たり障りのないことを話してその場を切り盛りするといったイメージがあるかもしれません。
そのため「自分」に意識が向きやすいのですが、雑談力の本質は「自分」ではなく「相手」にあります。
「相手を主役にする」ことこそが雑談の本質です。
雑談力とトーク力との違いはなに?
先に結論を申し上げると、雑談力とトーク力では「主体」が違います。
雑談力と似たような言葉にトーク力という言葉がありますね。
人それぞれイメージは違うかもしれませんが、トーク力があると感じるのは、話を展開するのが上手な人や流暢に話している人を見た時ではないでしょうか。
言い換えればトーク力は自分の持つ考えや思いを上手に伝える技術です。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、トーク力の主体は「自分」なのです。
相手は関係ありません。
一方で、雑談力の主体は「相手」です。
全世界で1500万部を超える大ベストセラー『人を動かす』の著者デール・カーネギーが著書で「聞き手に回れ」、「相手が関心を寄せる話題を提供せよ」と主張している通り、雑談力の本質は「相手」にあります。
相手を主役にすることが重要なのです。
雑談力に必要な3つの力「傾聴・共感・集中」
では具体的にどんなスキルを身につければ、相手を主役にした雑談ができるようになるのでしょうか?ここからは雑談力に必要なスキル3つをご紹介いたします。
雑談力に必要なスキル1:傾聴力
雑談力に必要なスキル1つ目は、傾聴力です。
雑談で相手を主役にするためには、相手に気持ちよく話してもらう必要があります。
そのため、話を聞く姿勢が非常に重要になってきます。
聞く姿勢には、あいづちや表情、間などの非言語的(ノンバーバル)なものと、相手に話しかける言葉や質問などの言語的なものの2種類がありますが、とりわけ重要なのはノンバーバルです。
本当に良い聞き手はほとんど喋らずとも相手から話を引き出せると言います。
それはなぜかと言えば、「もっとあなたの話を聞きたい」と言葉で伝えるよりも、聞く姿勢で表現する方が伝わるからです。自分が話しているときに相手が深くうなずいてくれたり、前のめりになって聞いてもらえたら嬉しいですよね。
自分がされて嬉しかった相手の聞く姿勢を日頃からストックしておくことが、聞き上手になるコツです。
雑談力に必要なスキル2:共感力
雑談力に必要なスキル2つ目は、共感力です。
共感力は言い換えれば、相手の感情に寄り添うこと。
たとえば、相手が子どもの誕生日に「プレゼントをあげたらすごく喜んでくれて、嬉しかった」と言ったなら「お子さんにプレゼントをあげたらすごく喜んでもらえたんですか、それは嬉しいですね!」などと自分の思っていることを言葉にしてもらえると、相手は「この人は私の気持ちを分かってくれている」と感じて嬉しいものです。
そして、相手がその感情に気づいていない時にその気持ちを代弁してあげられれば、より一層あなたのことを魅力的に感じることでしょう。
雑談力に必要なスキル3:集中力
雑談力に必要なスキル3つ目は、集中力です。
相手が話していて嬉しいと感じる瞬間は「自分の話を真剣に聞いてくれている」と感じたとき。
もし自分が話している最中にそわそわしていたり、辺りをキョロキョロ見回していたら、「自分に興味がないのかな?」と思ってしまいますよね。
カリスマは誰でもなれる(2013角川書店出版)の著者オリビア・フォックス・カバンによれば、カリスマのスタイルは4つあり、その1つとして「集中力のカリスマ」があるとしています。
集中力を発揮し、相手に「この人は私のことだけを考えてくれている」と思わせることが出来れば、自然と相手も自分に興味を持ってくれるはずです。
まとめ
今回は雑談力とトーク力との違いや、雑談力に必要なスキルなどについてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
雑談というと自分が話すことばかりに意識が向いて、自分が主体になってしまっている方が多いですが、実際は会話の主体を相手にした方が上手くいきます。
雑談力の向上に必要な3つのスキル「傾聴力・共感力・集中力」を意識して磨いていけば、「あなたの話をもっと聞きたい」という気持ちを伝えやすくなり、相手に「この人は私の話を親身になって聞いてくれる」という印象を与えることができますから、まずはこの3つのスキルを習得することをおすすめします。