中小企業の新規開拓の中で、なおざりにされていることが多い広報活動。その理由は「やる理由が分からない」「やりたくてもやり方が分からない」。しかし新規開拓においては、とても重要です。前回は「雑誌社へのリレーションのコツ」を解説しました。今回は広報活動におけるセミナーのメリットについて解説していきます。
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セミナーは広報活動にもメリットがある
営業活動の一環としてセミナーをしている企業はありますが、実は広報活動においてもメリットがあります。「運営に手間がかかる」「集客が大変」「企画が大変」ということで、敬遠する中小企業は多いですが、得られるメリットも当然大きいのです。では、セミナーのメリットは何なのでしょうか?営業活動と広報活動におけるメリットの2テーマで見ていきましょう。
営業活動におけるセミナーのメリット
まずは営業活動におけるセミナーのメリットについて、下記2つが挙げられます。
- 多くの見込み客に一気に営業活動ができる
- 熱量が伝わる
多くの見込み客に一気に営業活動できる
商談時は見込み客と1対1が基本ですよね。セミナーは多くの見込み客に対して、一度に営業活動ができます。しかも「セミナーに参加=セミナー内容と商材が合致していれば、受講者は商材にも興味がある」状態です。つまりセミナーの出来次第で、受注可能性の十分ある見込み客がたくさん目の前にいるのです。
熱量が伝わる
「WEBやカタログでは感じられない距離の近さ」「非日常空間における新鮮さ」「製品への接触感」といったインパクトを受講者に与えられるのもセミナーのメリットです。極端な例を挙げれば、ネットワークビジネスのセミナーです。主催者の熱い成功体験を聞いて、自分自身もできると思い込ませ、勧誘する手法ですね。洗脳に手法ですが、相手をその気にさせるという観点だけを見れば、素晴らしいセミナー構成と演出だと思います。
実際はそこまでやらなくても、親切・丁寧で分かりやすいセミナーができれば、「信頼できる会社」というイメージを与えることができ、関心度が高まった見込み客に対し、商談に持ち込めます。
広報活動におけるセミナーのメリット
では、広報活動におけるセミナーのメリットは何でしょうか?それは大きく2つあります。
- 定期開催することによる【企業ブランディング】
- 講師をすることによる【パーソナルブランディング】
定期開催することによる【企業ブランディング】
興味のあるテーマのセミナーに参加したい時、そのテーマのセミナー実績が多くある企業と実績のない企業だと、どちらに応募したいですか?
当然、そのテーマのセミナー実績が多くある企業ですよね。セミナーを定期的に、そして長期間実施している企業は、応募者からしてみると「このテーマに精通してそう」と思われます。つまり、その業界に詳しい、信頼できる企業と捉えられます。
講師をすることによる【パーソナルブランディング】
講師は良い意味でも、悪い意味でも有名人になります。講演内容に関係なく、「この人の講演だから聞きに行きたい!」なんてのはまさにそうですね。もちろん、セミナーを1回やればいきなり有名になれるわけではなく、セミナー実績を作っていく必要があります。ただ人気講師になってしまえば、セミナー集客も簡単ですし、講演や執筆・メディア露出を依頼される機会も自然と増えてきて、その人の魅力だけで広報がとてもしやすくなります。
セミナー成功の近道は共催セミナー・自治体主催のセミナー講師
とはいえ、いきなりセミナーで多くの方を集客して、定期開催をしようと思っても難しいのが現状です。そこでお勧めしているのが有名企業との共催セミナー、もしくは自治体主催のセミナーに講師として呼ばれることです。
有名企業との共催セミナーなら、有名企業の見込み客・顧客は当然多いので、集客はあまり負担にならないですし、「有名企業とセミナーをやっている」というだけで、「いい会社」「信頼できる会社」と捉えられ、企業ブランディングが向上します。これは自治体主催のセミナーでも同じで、集客は基本的に自治体がしてくれますし、「自治体主催のセミナーで講師をした」という理由で、有名企業との共催セミナーと同様、企業ブランディングが向上します。
そうはいっても「有名企業との共催セミナーや自治体主催のセミナーで講師をするのなんて、難しいのでは?」と思っていますよね?難易度としては、色々と準備や用意をする必要はありますが、そんなに難しくはありません。よく考えてみてください。自治体主催のセミナー講師は中小企業が多くないですか?つまり、セミナーの内容がきちんと受講者が困っていることに合致していれば、十分にセミナー講師をするチャンスがあるのです。
自治体主催のセミナーをするためには
ではどうすれば、有名企業との共催セミナーや自治体主催のセミナーで講師をすることができるのでしょうか?今回は自治体主催のセミナーを実現・成功するためのプロセスを下記3段階に分けて紹介していきます。
- 企画・提案
- セミナー当日
- アフターフォロー
企画・提案
自治体主催のセミナーで講師をしたい場合、まず企画を作って提案をする必要があります。自治体には研修担当の職員がいる場合が多いので、「研修担当の方いますか?」と言えば、基本的に話は聞いてもらえます。
では実際に企画提案することになった時、何を気を付ける必要があるのでしょうか?それは研修担当の職員が興味を持つポイントをきちんと抑えることです。自治体は国や地域の施策に非常に敏感です。つまり国や地域が力を入れている施策と社会背景に絡めて、なおかつ受講者が興味を持ちそうな企画を作れるかがポイントです。
セミナー当日
講義準備も万全の状態になったら、セミナーの本番です。当日に最も気を付けるべきことは、セミナーに臨む姿勢です。あなたは営業マンとしてではなく、あくまで先生としてセミナーに登壇しています。研修担当の職員はもちろん、受講者もあなた自身を「先生」と呼びます。なので、ここで自社の営業トークは厳禁です。営業トークをすると、完全に場違いです。セミナー内容が良ければ、継続的な講師依頼や自治体は横のつがなりが強いので、他の団体に紹介してくれる可能性もあります。ここは我慢して、先生として教えることに徹しましょう。
といっても企業PRをしたい人はいますよね。そういう人は自分自身が、なぜこの講師をやっているかの理由づけとして、講義前にさらっというのはありです。例えば販促がテーマのセミナーで、「これまで行ってきた多くの販促支援のノウハウを公開します。」というと、受講者も聞く前よりも納得感を持って講義を聞いてくれます。そして御社に興味を持った方は、受講後に名刺交換をしてきてくれます。セミナー後は営業活動は自由ですので、名刺交換した人に対して、営業活動をしてください。
アフターフォロー
セミナーを順調に終えたら、個別質問を受ける等の受講者に対する対応も必要ですが、研修担当の職員に対しても今後を見据えてのフォローが必要です。基本的に、職員は受講者の満足度を気にします。アンケートを見せてもらい、満足度が高ければ「次回のセミナー機会がいつか?」「あればどのタイミングで提案すればよいか?」といったように次につなげて、継続的にセミナーを開催し、関係性を構築していきます。また先述したように、自治体の職員さんは他団体とつながっている場合が多いので、職員と関係性ができていれば紹介してもらえる可能性が高まります。それは研修担当者だけでなく、場合によっては自治体のキーマンになるような人物を紹介してもらえることもあるので、ぜひやっておきたいところです。
記事のまとめ
この記事では広報活動におけるセミナーの意義について、記述してきました。
これまでセミナーをしたことがない企業がセミナーをやろうとした時に失敗する原因は集客です。特に中小企業では見込み客や顧客も少なかったり、企業ブランドも高くないために集客に苦戦します。その集客面を有名企業ないし、自治体にやってもらうことで労力は半分になり、さらに『企業ブランディング』『パーソナルブランディング』をすることもできます。すぐの効果は見えにくいですが、長期スパンで考えて、是非取り組んでみてください!