一括見積もりサイトや、比較サイトを立ち上げるIT企業(非IT企業含め)は多く、上手くいっているケースもあれば、失敗しているケースもあります。詳細は後述しますが、
一括見積もりサイト・比較サイトの立上げにおいて、最も重要なのは、比較対象となる掲載企業の数であり、営業リソースになります。営業リソースが確保出来ているケースなら問題ありませんが(往々にしてこの営業コストの見積もりが甘いプロジェクトは多いです)営業リソースが足りていなければ、「営業代行」サービスの活用をオススメ致します。
この記事では、一括見積もりサイト・比較サイトの立上げに営業代行を使うべき理由とコツを、筆者の体験談と共にご紹介します。
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結婚式場検索比較サイトの掲載会場獲得の為に営業代行を活用
当時筆者は、結婚式場検索比較サイトの立上げフェーズにて「営業代行」を活用致しました。話を進める前に簡単に一括見積もりサイト・比較サイトの仕組みについて説明致します。
一括見積もりサイト・比較サイトの仕組み
一括見積もりサイトですが、以下の様なサイトになります。
引越し侍に、ユーザーが自身の引越しに関する情報を登録すると、その情報が引越し業者に一括で配信され、各引越し会社がユーザーにそれぞれ見積もりを送ります。ユーザー側は、複数の見積もりを「一括」で取得出来る上に、比較出来るので、価格を安く出来るというメリットがあります。業者側は、これから引越しをする見込み客の情報を得ることが出来ます。
筆者の場合は、当時結婚式場の検索比較サイトを立上げておりました。ゼクシィ(http://zexy.net/)が圧倒的に強いマーケットの中で、対抗馬になるメディアを作ろうとしていたのです。
営業代行会社に依頼したのは、掲載会場の獲得です。掲載条件は、「サイト経由での飲食売上の10%を成功報酬として支払う」というものでした。成功報酬モデルのサイトでしたので、営業代行会社にクロージングまで全て行ってもらう形式で依頼をしました。
(※アプローチからクロージングまで全て電話です)
一括見積もりサイト・比較サイトの立上げに営業代行を使うべき理由
一括見積サイトの立上げには、掲載企業数の確保=営業リソースの確保が最も重要
一括見積サイトにせよ、比較サイトにせよ、ビジネス上最も重要なポイントは「掲載企業(会場)数」になります。ユーザーにとって、会場数が多いことが最も大きなバリューです。また、媒体側にとって、会場数が多いことは、広告費用を支払ってくれるクライアントが多いことを意味します。メディア(媒体)が育って、十分な会場数が担保出来た後は、各メディアは様々な要素を競争しますが、立上げの際に最も重要なのは、まず「十分な会場数を担保する」ことなのです。
つまり、一括見積もりサイトや比較サイトの立上げ時に最も必要資源は「営業リソース」なのです。
多くの企業がこの点の見積もりが甘くビジネスをスタートさせてしまい、十分な掲載企業を獲得出来ないままに、事業を撤退しています。
Web事業の特性をフルに活かすなら、全国展開が重要
Web事業の最大の魅力は、一気に全国展開が出来る点にあります。もしもあなたの事業が静岡県でのみ展開出来ていたとして、全国展開することで規模が一気に48都道府県分(48倍)になるのです。そして、システム上は全国展開しようと、コストがほとんど変わらないので、営業展開さえ上手く出来れば、全国展開が容易なのです。
私が結婚式場の検索比較サイトを立上げていた当時、Webのマーケットの4割弱は東京・神奈川・埼玉・千葉に集中していました。問題点が大きく2つあり
- 関東を抑えることが出来ないと、広告効率が悪い
- 広告をかけないとユーザーが訪れないので、クライアントの満足度は低く、売上も上がらない
ということです。例えば「結婚式場」というキーワードで検索エンジンにていくら上位表示が出来ても、関東エリアを抑えることが出来なければ、効果は4割減です。
そして、広告費用をかけないとユーザーも訪れないサイト状況の中で、いくらユーザーが訪れても、「会場数が少ない為に競合サイトに負けてしまう」「全国展開出来ていないが為に広告効率が悪い」という悪循環に陥ってしまうのです。
一括見積サイトや比較サイトを展開する上で最も重要なのは、
- 全国展開をすること
- 掲載企業数を十分確保すること
に他ならないのです。
それらを実現するリソースが自社になければ、迷わず営業代行を活用しましょう。
一括見積もりサイト・比較サイトの立上げに営業代行を使う際のコツ
ここからは実際に筆者の経験談を元に、「一括見積もりサイト・比較サイトの立上げに営業代行を使う際のコツ」をご紹介致します。
リスト作成は自社で(又は具体的にリスト作成方法を指示する)
筆者は当時、「iタウンページ」からリストを抽出出来る「顧客激増」というソフトで「結婚式場」というカテゴリーのリストを元に、リストを作成しました。
便利なツールではあるのですが、iタウンページの情報なので、
- 本来のターゲットでない企業もリスト内に混ざってしまう。
- 積極的に広告展開している企業とそうでない企業が混ざってしまい、営業効率が落ちる
という問題に直面しました。
一括見積もりサイトの新規立上げの際に重要なのは、リスト作成において、「競合サイトからリストを作成する」ということです。筆者のケースであれば、ゼクシィなどがそれに該当します。
ゼクシィは当時結婚式場をほぼ網羅的に掲載していたので、その情報を使わない手はありません。掲載している全会場は、ある程度の広告費用を支払って掲載していたわけですので、「広告費をかけて見込み客を獲得したい」会場ばかりなのです。
同一会場に複数回アプローチする前提でのリスト作成・管理・運用に
筆者がそれまで関わってきた事業は、見込み客の数が膨大にある業種でした。ですが、結婚式場のリストは、人口100万人以下の都道府県では、1都道府県でせいぜい100件です(ほとんどの都道府県で100件以下です)。つまり1回アプローチして終わりではなく、何度もアプローチを繰り返す必要があります。営業代行会社によるアプローチもあれば、自社の営業スタッフによるアプローチを行うこともあるのです。
リスト管理について当時エクセルで行っていましたが、自社の営業と、営業代行会社の営業が重複して同じクライアントにアプローチするということが、頻発しました。
また、次のアプローチを想定して、営業代行にアタックしてもらえていなかったので、「次のアプローチのきっかけになる効果的なコメント」を収集することも出来ませんでした。
今で言うと、「Googleのスプレッドシート」など、リストを(簡単に)一元管理出来るツールを使うべきだということが、外部の営業代行会社を活用する上でも重要です。
営業代行会社が獲得してきた会場をフォローする「掲載フォロー部隊」を別途用意する
営業代行会社が掲載会場を獲得した後、自社の営業マンがめいめいにフォローアップをして、掲載までこぎ着けていました。各営業マンの最大のミッションは「新規会場獲得」であった為に、掲載フォロー業務が片手間で行われてしまい、せっかく営業代行会社にて会場を獲得しても、中々掲載まで至りませんでした。営業マンの評価基準も「新規会場獲得」に置いていたので、致し方なく、片手間で行うフォーメーションを組んだのですが、事業全体の生産性を考えると、間違いなく專門の掲載フォロー部隊を置くべきでした。
週一で営業代行会社と改善ミーティング(MTG)を持つ
週一で営業代行会社と改善MTGを持てれば良かったという反省点が筆者にあります。これは、ディレクターではなく、実際に営業を行っている担当者とのMTGです。商品についても、営業についても自社営業が一番のノウハウを持っているので、営業代行会社の営業マンが躓いている箇所をMTGで解決することが出来ます。実際に他社で改善MTGを行っている企業を知っていますが、営業代行の生産性を最大限に引き出していました。MTGに時間はかかりますが、長い目で見ると、その時間を惜しまずに、取り組むべきなのです。
まとめ
「一括見積もりサイト・比較サイトの立上げに営業代行を使うべき理由とコツ」いかがでしたでしょうか?
当該ビジネスにて最も重要な指標は「掲載企業数」であり、「全国展開」をすることでWeb事業としてのメリットを最大限引き出すことが出来ます。
リスト管理や、掲載フォロー部隊、定例ミーティングなどを工夫して活用しながら、生産性高く営業代行会社を活用してみてください。