IT企業は、一般に技術者・プログラマが主体のシステム開発会社と、Webデザイナー・ディレクターが主体のホームページ制作会社などがあります。独自のサービスを開発して販売している会社もありますが、その多くは受託業で事業を成り立たせています。では、この業態に営業代行(テレアポ代行)を行う際にどんなことに気をつけるべきでしょうか?
その為にはまず相手の会社の属性や特徴・風土を知る必要があります。
IT企業の特徴として、
- ほとんどのIT企業の従業員数は20名以下
- 決裁者が電話口に出る可能性が高い
- 大手クライアントからの安定的な案件・新事業立上げニーズ
上記の様なものがあります。
これらの特徴の詳細に触れながら、私達がどんなことを気をつけてIT企業に営業代行を行っているかをご紹介して参ります。
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IT企業ってどんな会社?
以下に例をあげます。
- 株式会社エイチーム(http://www.a-tm.co.jp/)
- 株式会社カヤック(https://www.kayac.com/)
- 株式会社ディー・エヌ・エー(http://dena.com/jp/)
上記などは一例ですが、ここ10年以内に上場したIT企業です。
エイチームは受託業からスタートし、モバイルデバイス向けにゲームやアプリ、一括見積サイトなどを提供しています。
カヤックも同じく受託業からスタートし、「企画力がある」と受託マーケットの中でも「面白法人」という独自のポジションを作り、現在も継続して大手企業などとプロジェクトを行っております。また自社サービスも次々に世に送り出しています。受託ビジネスとしては大成功していますが、どこまで行っても受託ビジネスなので「爆発性に欠ける」ということは株式市場からの評価でもあります。
ディー・エヌ・エーは、ご存知のプロ野球チームを保有している企業ですが、モバゲーなどのプラットフォームや、昨今世間を賑わせた「ウェルク」などの独自メディアを提供してきました。
こちらで紹介したIT企業は、ほんのごく一部の例で、日本にあるほとんどのIT企業は従業員数20名以下の中小零細企業になります。次の章からその具体的な特徴を紹介致します。
ポイント1:ほとんどのIT企業の従業員数は20名以下
IT企業の9.5割は、従業員数20名以下の企業です。この事実が意味することは何でしょうか?
「IT企業って原価がかからないから儲かるよなぁ」と思っている方も多いかと思いますが実際はそうではありません。以下に昨今のIT企業を取り巻く環境をご紹介します。
IT企業増加に伴い、競争が激化し、以前よりも利幅が取れなくなった
最も大きな要因は、競争の激化です。20年ほど前は、ちょっとしたホームページ制作でも300万円くらいの単価が当たり前でした。ホリエモンなんかも著書で触れていましたが「儲かってしゃーなかった」という状況です。要因は以下のようなものです。
- サービス提供者が少なかった
- 顧客にとっては、IT企業のコスト構造がわかり辛くブラックボックスなので、どんな費用が適正なものかわからなかった
- 投資先はITという何となくの空気感があった
3点目については、現在も同じ風潮がありますが、今はもっと実用的で、明確にリターンを求めた投資になっています。
現在は、オンライン上でプログラムやWebデザインを無料で学ぶことも出来、またIT業界に就業したいという学生も増加した為、サービス提供側が飽和気味です。
ITの受託マーケット自体(仕事の総量)も拡大していますが、同様に提供側も増加しているのです。
競争が激化すると当然起こるのは、価格競争です。各社ともに独自の打ち出しは行うものの、この価格競争からは、逃れることは出来ません。
そのマーケットに1社しか存在していないことなど、ほぼ稀です。
「独自技術で新しいマーケットを作る!」のは事業家たるもの、打ち立てたい志ですが、これまで世の中になかったマーケットを生み出す努力やコストは膨大で、また新しいマーケットが誕生すると、すぐに競合は参入してきます。ですので、現実的にはそのマーケットの中でどんなポジションを取って、どんな値付けをするかは経営者にとって重要な課題なのです。
話を戻しますが、現在IT企業の受託仕事は価格競争の激化によって、利幅が取りづらいという状況があります。
受託業は拡大しにくいモデルに。拡大に成功した企業は自社サービスを持っている
「利幅が取れない」ことは再投資出来ないことを意味します。「原価がかからない」と思われがちなIT企業ですが、サービス提供の原資は人件費や外注費となります。クライアント側も費用を見積もる際に、その人件費や外注費の時間工数に対して値段交渉をしてきますので利幅が取りづらいのです。多くのIT企業が20名以下なのは、この点に最大の理由があります。
では、冒頭で紹介したIT上場企業はどうだったのでしょうか?
もちろん時代背景として、利幅が取りやすかったという点はあったかもしれませんが、例えばエイチームのブレイクポイントは、自社サービスが好調になったタイミングでした。受託業で粛々と作ったキャッシュを新事業に投資していったのです。
ITの最大のメリットは、極論「自身が寝ていても、システムは働いている」点にあります。またソフトウェアは、商品を1つずつ作る必要もありません。”コピペ”でサービス提供が可能なのです。
IT企業の経営者で「拡大思考」であったり、「より業績を伸ばしたい」又は「この苦境から脱したい」という思いを持っている人は、一様に自社サービス立上げに対しての強い希望があります。
ポイント2:決裁者が電話口に出る可能性が高い
IT企業に営業代行するケースでは、決済者が電話口に出る可能性が他の業種に比べて高いです。20名以下の組織であるという点も理由の一つですが、IT企業の風土やスタッフは「電話が苦手」又は「電話を取りたくない」人が多いのです。総務スタッフがいる様な会社なら良いのですが、プログラマしかいない様な会社であれば、「どうせ自分宛の電話だし、取ってしまおう」と思う社長が多いのです。
論理的な人が多いので、受け答えは「論理に合わせる」か「ウォンツを引き出す」か
IT企業というくらいですから、決済者や経営者は論理的に考える人が多いです(もちろんそうでない人もいますが)。ですので、どの様に、受け答えをするかは重要です。
営業代行(テレアポ代行)の際に、もしも相手が建設的に仕事の話を希望してくれた場合は、相手の論理に沿って話をする必要があります。論理から外れたことを発言すると「話のわからんやつだ」と思われてしまうのです。
反対にあまり、建設的に話をしてくれない時は、思い切って希望を聞いてみましょう
- 「新事業立ち上げの際の営業リソースは足りておられますか?」
- 「新しいプロダクトや、メディアを運営されるご予定はありますか?」
などです。論理的だからこそ、直球の質問に対しては、存外率直に回答してくれるのです。
ポイント3:大手クライアントからの安定的な案件・新事業立上げニーズ
20名以下のIT企業の経営者はどんなニーズがあり、何が響くのか?
という質問ですが、(もちろん全ての経営者に当てはまるわけではないですが)以下のニーズがあることが多いです。
- 受託業を安定的に成長させたいので「大手クライアントからの継続的な発注が欲しい」
- 新事業(新プロダクト・Webメディア)の立上げに際し、営業リソースの確保がしたい
継続的な案件は、オペレーションも効率化するので、利幅が出せる案件になります。継続性を担保出来るという点で大手クライアントの受託案件に対するニーズは高いのです。
新プロダクトやWebメディアをIT企業は作る事ができます。ところが、事業化しようと思うと基本的に「営業」が必要なわけですが、IT企業の経営者は往々にしてこの営業コストへの見積もりが甘いこと多いのです。
上記2つのニーズの有無をぶつけてみれば、突破口が開けるかもしれませんので、IT企業へ営業を行う営業マンは参考にしてみてください。
まとめ
ほとんどのIT企業は20名以下の組織が多いので、社長が直接電話に出るケースが数多くあります。「受託業の安定成長」「新事業の立上げ」ニーズに対応してあげることが、IT企業に営業代行(テレアポ代行)を行う際に気を付けるべき3つのポイントです。