今回の記事は、愛知県清洲市にある株式会社クレイン工芸社の取り組みについて取材を行ってきましたので、その内容をテーマとして扱いたいと思います。
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【事業内容】新規開拓を強みとする『職人気質』の看板制作会社
まずは今回の取材対象となっている株式会社クレイン工芸社がどのような会社で、どのような事業を行っているか、そして現在の営業活動の様子を紹介したいと思います。
株式会社クレイン工芸社について
株式会社クレイン工芸社は愛知県清須市にある看板制作会社で、昭和45年5月に創業してから現在まで看板制作業務を中心に行ってきました。
もともとは愛知県清須市で看板の企画デザインから施工までを行っていましたが、現在は看板事業以外にもテント工事など幅広い事業を行っております。
事業内容
現在は看板の企画デザインから施工までを一貫して行うことを主な事業として行っております。
皆様は看板と聞いてどのような看板を思い浮かべるでしょうか?
国道沿いなどに立つ「この先○○メートル」といった案内板を想像するでしょうか?もしくは、建物の入り口や壁面に掲げられた店名や会社名の書かれた板状のものを想像するでしょうか?どちらも看板ですが、それぞれ必要となる要素が少し異なります。
道路上の看板には、歩行者や走行中の車に向けてある場所へ誘導をすることを目的とした案内板や、注意を促すための標識看板などがあります。走行中の車からでも確認ができるように大きく目立つように設置されることが多いです。
建物の入り口や壁面に掲げられた看板は、店名や屋号、会社名を掲示したりとその建物の顔となるため、特にデザインや装飾性が重要であり、店や会社全体の雰囲気を外部に示す重要な指標となります。
株式会社クレイン工芸社は、主に飲食店舗やビルといった建物の入り口や壁面に掲げられた看板の企画から制作までを一貫して行っており、特に愛知県を中心に地元に密着したサービス提供をしている会社です。
愛知県を中心とした地元密着型営業
株式会社クレイン工芸社は、現在愛知県清須市を拠点とした営業活動を行っています。
既存顧客への営業回りに加えて新規顧客営業も実施しており、看板制作を検討している見込み客に新規提案を積極的に行っています。
主なターゲットは、愛知県周辺の商業施設や飲食店舗、ビルといった看板制作が必要な業界です。
これまで株式会社クレイン工芸社は既存顧客への営業をメインとしていましたが、最近では自社で新規開拓営業を行っています。また、自社ウェブサイトの更新を強化したことでインターネット経由の問い合わせが増加傾向にあり、看板制作業務に関する困りごとで依頼が来る機会が増えてきています。
紹介中心の営業スタイルに限界を感じていた
設立当初、株式会社クレイン工芸社の仕事は看板制作を外部に依頼していた建設業関係の知り合いからの紹介営業が中心でした。
設立当初は社員数が少なかったため、紹介された仕事をこなすだけで良かったのですが、徐々に社員数が増えていくと既存の紹介営業だけでは月の営業目標に達することができなくなっていきました。さらに紹介営業に依存していたことで毎月の新規受注数が不安定だったことが課題として挙げられました。
山下社長は「今のままの受注数と営業スタイルでは今後社員を養っていくことができないのではないか。」と心の中では不安に思っていながらも、どのような手段が仕事を増やすためには必要なのか分かりませんでした。
職人やその他スタッフも、徐々に仕事が減っている状況に対して不安感を感じ始めており、会社全体の雰囲気も決して良いとは言えませんでした。
職人がやりがいの感じる仕事を新規営業で獲得!
上記の課題を解決するために、山下社長は新たに自社で新規営業を行うことを決意しました。
その際に山下社長が新規営業でこだわった点は二つあります。
一つは「職人がやりがいを感じる新規案件を取ってくる」という点です。株式会社クレイン工芸社は商品をパッケージ販売しておらず、職人が1品1品こだわって制作する看板がクライアントから好評であり、自社の誇りでもありました。
新規営業を行う際にも、安価な値段で請け負うパッケージ販売は一切行わずに、自社の職人の腕を信じて、デザイン力や提案力を武器にした新規営業を行うことに決めました。
二つ目は「職人と営業の両立」です。
山下社長は職人としての仕事に誇りを持っており、新規営業に時間が取られることで職人としての自身の技術力が落ちてしまうことを懸念していました。そのため、自身が新規営業を行うことと、職人としての仕事を両立させたいと考えていました。
また、山下社長は新規営業の経験が全くないことから、まずは営業手法も一つに絞らず、例えば電話営業やDMなど積極的にどんな方法でもチャレンジし、そこから自社に合った営業スタイルを確立しようと考えていました。
また、これまで株式会社クレイン工芸社は建設会社や工務店から看板制作の仕事を請け負っていましたが、下請けからの仕事だけではなく、元受としての仕事を増やしていきたいと考えた山下社長は、今の仕事のスタイルを一新するために建設会社へアプローチするのではなく、飲食店舗や学習塾、デパートや温浴施設といった施設へ直接新規営業を行うことに決めました。
新規営業の方法としては電話営業やDMでアプローチしたり、WEBサイトを立ち上げ、これまでの制作実績を載せることによって信頼感をアピールできる環境を構築していきました。
初めのうちは山下社長も営業経験がないことから、新規商談の際に何をどのように相手に伝えるべきなのかが分からず、会社概要等の資料もないまま新規営業を行っており、なかなか成果に繋がりませんでした。しかし、新たに自社の会社概要や実績を載せた営業資料を作成したり、見積もり提示の際に自社の職人も同席してその技術やノウハウを先方へ直接伝えたりすることによって、先方に自社の強みや技術を効果的に伝えられるようになり、徐々に仕事が増えていくようになりました。
また、新規受注してくる仕事の内容はデザインや施工に関して細かい指示やこだわりがあったりと、案件内容的に難易度が高いものも多くありましたが、職人たちは自分たちの技術を活かせることに喜びを感じ、一生懸命与えられた仕事に取り組む雰囲気がありました。
このように、山下社長はどんな仕事でも受け入れるという姿勢ではなく、職人がこだわりを持って力を発揮することができる仕事を増やすことを目的にした新規営業を行いました。山下社長の新規営業に対しての姿勢は売上を増加させることに繋がっただけではなく、結果的に職人や自社のスタッフなど、組織全体の雰囲気向上に繋がる取り組みとなりました。
IB’sEYE:職人目線の取り組みが社内の雰囲気向上にも繋がった
株式会社クレイン工芸社は自社の強みが職人の技術力であることを理解し、職人が働くことに誇りをもてる環境を作っていくことで事業を拡大させることに成功しました。職人の技術力を活かすことができる仕事に絞ってアプローチすることで、職人の仕事への満足度も一緒に向上させるという視点を持っていたことが、新規営業を成功へと導きました。
ぜひ、こういった考え方を貴社の新規開拓営業に取り入れてみてはいかがでしょうか?